仁戸急の名前の由来

仁戸急が開通した日……

 

それは、1938年、ある新月の日のことだった。

 

新月は約29日の周期でやってくる。このことは、「仁戸急」が「仁戸急」という名前になったことに大きく関係しているのだった。

 

開通当初のお偉いさんの中に、月を眺めるのが好きな人がいた。

 

その人は、毎日、夜には窓を開けて月を眺めていた。曇っている日も、雨の日も、雪の日も。

 

月が見えなくても、その日の月のことを思っていた。

 

仁戸急で最も早く開通した区間は、千葉(現在の東千葉)~仁戸名間だった。本来は鎌取まで一気に開通させる予定だったが、天候に恵まれず作業が長引いてしまった。

 

そんな仁戸急だったが、いよいよ開通予定日が決定。その日も開通予定日と同じく、新月だった。

 

月がない夜空を見て、お偉いさんはつぶやいた。

 

「そういえば、新月は29日ぐらいごとにやってくるんだっけ」

 

そのつぶやきを聞いた部下は、第一開通区間が仁戸名(にとな)までであることにちなみ、

「新月が約29日ごとにやってくること、第一開通区間の終点「仁戸名」にちなんで、「仁戸名急行電鉄」、略して「仁戸急」という名前にするのはどうでしょう」

と提案した。

 

それをお偉いさんは承諾。こうして「仁戸急」という名前は誕生したのである。

仁戸急電鉄のロゴは、丸(月)を点線で描き、「新月」を表している。

その中に「仁戸急電鉄」という文字を加えることで、仁戸急は新月の日に誕生したこと、そして現状(新月の状態)から明るい未来(満月の状態)へ目指していくという思いを込めています。



※当ページの内容はフィクションです。

当ページ正式公開日 2018年08月11日